「今は最高益をたたき出していて、投資は上がるもの!」という認識が強い今だからこそ、あえて問い直したいのが「現金の持ち方」です。
新NISAが始まり、ネット上では「現金はゴミだ」「フルインベスト(全額投資)こそが正解」という極端な意見も目立ちます。しかし、サイドFIREという「会社に依存しない自由な生活」を長く、安定して守り抜くために最も重要なのは、投資の手法よりも、実は**「現金比率(キャッシュポジション)」の設計**にあります。
今回は、フルタイムを卒業し、主夫として家事を回しながらパートと投資で生活する私がたどり着いた、「暴落が来ても笑って家族と過ごせる現金管理の黄金比」を公開します。
1. なぜ「全額投資」はサイドFIREパパにとって危険なのか
株価が右肩上がりの局面では、現金を遊ばせておくのはもったいないと感じるかもしれません。しかし、私たちのように家族を持ち、給与所得をあえて抑えているサイドFIRE民にとって、フルインベストには「2つの致命的なリスク」が隠れています。
① 「強制終了」のリスク
人生には、予測できない支出が必ず発生します。家電の故障、冠婚葬祭、自分や家族の病気。もしそのタイミングが「歴史的な大暴落」と重なってしまったらどうなるでしょうか。生活費を捻出するために、30%、50%と値を下げた資産を「泣きながら売る」ことになります。これは投資の世界における「強制終了」を意味します。
② メンタルの崩壊による「狼狽売り」
人間は、数字ではわかっていても感情には勝てない生き物です。資産が1,000万円減っても「現金が2,000万円ある」状態と、「現金が50万円しかない」状態では、暴落時のパニック度が全く違います。現金という「盾」がないと、恐怖に耐えきれず、最も安いところで売却ボタンを押してしまうのです。
サイドFIREを継続するための鉄則は、「相場がどうあれ、自分から売却ボタンを押さなくて済む状態」を常に作っておくことです。
2. サイドFIREパパ流:現金を「3つの役割」で分ける
私は、現金をその役割に応じて以下の3つのカテゴリーで管理しています。
カテゴリーA:生活防衛資金(絶対に触らない聖域)
万が一、パートの仕事がなくなったり、投資リターンが長期間マイナスになったりしても、家族が今まで通りの生活を送るための資金です。 一般的には「生活費の半年〜2年分」と言われますが、「パート収入という安定した現金流入がある」私たちは、ここを少し戦略的に設定できます。
我が家では、パート収入で固定費の大半を賄えているため、「生活費の1年分」をこの聖域に入れています。これがあるだけで、暴落時の夜の睡眠の質が劇的に変わります。
カテゴリーB:予定納税と数年以内のライフイベント資金
3〜5年以内に使うことが決まっているお金です。子供の進学、車の維持費、家族旅行。これらは「運用」の対象にしてはいけません。使う時期が決まっているお金を投資に回すと、暴落時に「子供の学費が足りない」という悲劇を招くからです。
カテゴリーC:暴落時の「買い増し」余力
相場が最高益を更新し続けている時こそ、このカテゴリーの現金を少しずつ厚くしておきます。暴落が来た際、この余力があることで「含み損が辛い」という感情が「タイムセールが始まった!」というポジティブな期待感に変わります。
3. パート収入があるからこそ攻められる「黄金比」
ここが、完全リタイア(FIRE)とサイドFIREの大きな違いです。 完全FIREの場合、暴落時も資産を取り崩して生活しなければなりませんが、私たちはパートという「労働による蛇口」をあえて残しています。
この「毎月確実に入る現金」があるおかげで、私は総資産に対して**「投資80%:現金20%」**という、やや攻めた比率(黄金比)を維持できています。
20%の現金があれば: 数年単位の暴落でも、資産を売らずに耐え忍ぶことができます。
80%の投資があれば: 複利の力を最大化し、インフレ(物価上昇)のリスクからも資産を守れます。
この「20%の盾」があるからこそ、残りの80%で思い切ってリスクを取り、世界経済の成長に乗ることができるのです。
4. 現金を「死に金」にしない。ネット銀行の最大活用
「20%も現金で持っておくのは機会損失だ」と、かつての私は思っていました。しかし、今の時代、現金の置き場所を工夫するだけで、リスクゼロで着実に「利息」を生むことができます。
大手銀行の普通預金(金利0.02%など)に放置するのは、確かに資産の浪費です。サイドFIREパパであれば、現金の「シェルター」にも徹底的にこだわるべきです。
投資待機資金の置き場所:ネット銀行の活用
あおぞら銀行(BANK支店): 普通預金でありながら、驚くほどの高金利(0.2%〜など)を提供しています。1,000万円預けておくだけで、年間で数万円の利息がつく。これは、リスクを取らない「最強の配当金」です。
楽天銀行(マネーブリッジ): 楽天証券と連携させるだけで金利がアップし、投資への資金移動も一瞬です。
現金を「ただの数字」として眠らせるのではなく、**「リスクゼロで利息を生みつつ、暴落時にはすぐに出動できる特殊部隊」**として、ネット銀行という最適な場所に配置しておく。これが、サイドFIRE流のキャッシュポジション戦略です。
[ここにネット銀行(あおぞら銀行や楽天銀行など)の紹介リンクや、口座使い分けの解説ページ]
5. まとめ:キャッシュは「心の安定剤」である
投資の神様ウォーレン・バフェットも、常に巨額の現金を抱えています。それは、いつ来るかわからない「大チャンス」を掴むためであり、不測の事態で他人に自分の人生のハンドルを握らせないためです。
「最高益の今こそ、あえて現金を一定数持つ勇気」を持ってください。
投資画面のマイナスを見て、胃がキリキリ痛むなら、それはあなたの現金比率が、あなたの「心の許容度」を超えて低すぎるサインです。
まずは総資産を棚卸しし、20%〜30%の「現金という名の盾」をしっかり構えることから始めてみてください。その盾が、あなたと家族の自由な時間を、何があっても守り抜いてくれるはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました! マインドと現金の準備ができたら、次は「具体的な銘柄選び」です。私がなぜ「オルカン一本」というシンプルな投資にたどり着いたのか、その理由はこちらの記事で詳しく解説しています。
[内部リンク:30代パパの投資戦略。オルカン一本で本当に大丈夫?]


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