【FIRE後の“ぐだぐだデー”を救う】何も進まない日のリカバリールール

FIRE

サイドFIREと聞くと、「毎日が整っていて、生産的で、自由で、最高」みたいなイメージを持たれがちだと思う。正直、僕自身もどこかでそういう姿を期待していた。

でも現実は、そんなに綺麗じゃない。理想のルーティンを決めていても、守れない日が普通にある。ケガでジムに行けなくなった日、なんとなくやる気が湧いてこない日、子どもの予定に振り回されてペースが崩れた日。そのままズルズルと「ぐだぐだモード」に落ちていくこともある。

今日は、そんな「何も進まない日」の話と、そこから自分なりに作った“リカバリールール”について書いてみたい。

理想通りにいかない日が、普通にある

普段の平日は、朝5時に起きて散歩をして、ブログを書いて、家事を回して、作業をして、ジムに行って、夕方からは子どもとの時間——と、自分なりの型ができている。

ただ、いつもその通りに動けるわけではない。ケガで体が動かない時期、寝不足が続いた日、なんとなく気持ちが沈んでいる日。そういう日は、朝からギアが入らない。

「FIREまでしたのに、何やってるんだろう俺」
「会社にも行ってないのに、こんなにダラけていいのか?」

気づけば、誰にも責められていないのに、自分で自分を追い詰めている。これはサイドFIRE生活ならではの落とし穴だと思う。

ぐだぐだデー用に決めた「最低限これだけ」ルール

そこで僕は、自分が崩れかけたときのために、あえて「ぐだぐだデー専用の合格ライン」を作った。完璧な1日ではなくても、ここだけ守れたらOK、というラインだ。

内容はシンプルに3つだけ。

① 睡眠を削らない

まず、「今日はダメだ」と感じる日は、無理に夜更かしして取り返そうとしない。むしろ逆で、早く寝る。FIRE後は時間の自由度が高い分、「寝ればいいのに、なんとなく起きてる」が増えがちだった。結果として翌日さらに崩れる。

ぐだぐだデーこそ、「今日はもう仕切り直しの日」と決めて、しっかり寝る。これはメンタルにも体にも一番効くリセットボタンだと感じている。

② 家のどこか一カ所だけ片づける

部屋が散らかると、そのまま気持ちも散らかる。だからといって「全部片づけるぞ!」はハードルが高い。ぐだぐだデーのルールは、一カ所だけでいい

・キッチンカウンターを全部空にする
・デスクの上だけ片づける
・ソファの上の服とおもちゃだけ片づける

どこでもいいから「ここは整っている場所」を一つ作ると、不思議と「今日は完全に終わってない」という感覚から救われる。小さくても“回復のきっかけ”になる。

③ 小さなタスクをひとつだけ終わらせる

仕事でも家のことでもいい。とにかく「完了した」と言えるものをひとつだけ作る。例えば:

  • ブログの見出しだけ決める
  • 子どもの書類を1枚提出する
  • 積立設定や口座残高を確認する

重要なのは「今日も何もしてない」と思わずに済むこと。たったひとつでも、小さな「やった」が残ると、翌日のエンジンのかかり方が変わる。

自分を責めすぎないための言葉を用意しておく

ぐだぐだデーがしんどくなる一番の理由は、「怠けた自分」を責める時間が長くなることだと思う。だから最近は、意識的にこう考えるようにしている。

  • 「崩れない人」じゃなく、「崩れても戻れる人」を目指す
  • 今日は“調整日”であって、“失敗日”ではない
  • 1日うまくいかなかったくらいで、人生の設計は崩れない

FIREしていると、「自由を手に入れたんだから、ちゃんと有効活用しないと」と自分で自分にプレッシャーをかけがちだ。でも、それをやりすぎると本末転倒で、会社員時代と同じか、場合によってはそれ以上に自分を追い詰めることになる。

FIREを考えている人へ:完璧な自分を前提にしないでほしい

これからFIREやサイドFIREを目指す人には、ぜひ最初から「うまくいかない日も含めて設計する」ことをおすすめしたい。

・毎日早起きできない日もある
・ずっと高いモチベーションは続かない
・不安になる夜もある

これらを「想定外」とせず、「人間として普通」として扱っておく。そのうえで、

  • ぐだぐだデーに守る“最低限ライン”
  • メンタルが落ちたときに連絡できる人
  • 体を動かせない時期の過ごし方

こうした“保険”を事前に用意しておくと、FIRE後の生活はずっと安定する。

おわりに:ぐだぐだでも続いていく暮らしでいい

サイドFIRE生活を1年続けて感じるのは、「常に整っている人間」になる必要なんてない、ということだ。むしろ、ぐだぐだな日や、空回りする日も含めて、その上で家族と笑えていれば十分だと思う。

大事なのは、「ダメだった1日」をゼロとして切り捨てるのではなく、「それでもこれだけは守れた」と、自分で自分に丸をつけてあげられる仕組みを作ること。

FIREは完璧な人だけの特権じゃない。揺れたり崩れたりしながらも、少しずつ戻ってこれる人のための、生き方の選択肢だと思っている。

もしあなたが将来の自由な時間を思い描いているなら、「理想の一日」だけでなく、「最悪な一日をどう終わらせるか」も、セットでイメージしてみてほしい。その設計ができると、FIRE後の景色はぐっと現実的で優しいものになる。

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