将来のために生きるをやめたら見えたこと|『限りある時間の使い方』から学ぶ“今”の生き方
FIRE後の生活に少し慣れた頃、ようやく時間に余裕ができた。
その“余白”の中で、久しぶりに本を読む時間が増えた。
その中で出会った一冊──オリバー・バークマン著『限りある時間の使い方(Four Thousand Weeks)』。
この本には、FIRE生活における「時間」と「生き方」を考え直すヒントが詰まっていた。
「将来のために生きる」という幻想
特に心に刺さった一節がある。
「中年期には多くの人が死を意識し始める。
死を意識すると、将来のためだけに生きることの不条理さを無視できなくなる。
そのうち将来はなくなってしまうのに、将来に備え続けることに何の意味があるのだろうか。」
この一文を読んだとき、思わずページを閉じた。
FIRE後の今でも、自分は“将来のための準備”ばかりしていないだろうか?
資産シミュレーションや投資プラン、節約の最適化──それらは確かに大事だが、「今この瞬間」を生きていないことに気づく。
「将来の安心」を求めているはずが、その安心を感じられない。
──その矛盾こそが、この本の核心だと感じた。
“今”を生きるということは、焦らないこと
バークマンは言う。
「人生の目標は、すぐには達成できない。だからこそ、その過程に夢中になれ。」
FIRE後は時間の自由を手に入れた分、「もっとやらなきゃ」という焦りが生まれることもある。
でも、それは「今」を置き去りにしてしまう心のクセでもある。
やりたいことを一気に叶えるより、その過程を味わう時間を大切にしたい。
この本を読んでから、朝のコーヒーの香り、散歩中の風の感覚、家族との何気ない会話が、以前よりも鮮明に感じられるようになった。
FIRE生活で気づいた「過去の価値」
この本を読んで、過去の出来事を振り返る時間も増えた。
起きた出来事は変えられないが、その出来事をどう心に置くかは自分次第だ。
後悔として残すこともできるし、「あの経験があったから今がある」と受け止めることもできる。
FIRE生活に入ってから、時間の使い方だけでなく、過去との付き合い方も変わってきた気がする。
学びを深めたい人におすすめの“時間”の本3選
『限りある時間の使い方』に共感した方には、以下の本もおすすめです。
- 📘 限りある時間の使い方
FIRE後の時間の捉え方を根本から見直す一冊。 - 📙 DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)
「お金の使い方」ではなく、「人生の使い方」を教えてくれる。 - 📗 Kindle Unlimitedで読む時間の哲学書
隙間時間に少しずつ読むだけでも、思考が整う。
📚 Kindle Unlimited や Audible では、『限りある時間の使い方』のオーディオ版も配信されています。
無料体験(30日〜3か月キャンペーン)を活用して、「耳で読む読書」もおすすめです。
まとめ|“未来のため”より、“今日を味わうため”に生きる
FIREを目指していた頃は、常に未来を見ていた。
でも、FIRE後に本当に必要なのは「今をどう生きるか」だった。
『限りある時間の使い方』は、そんな“今を味わう力”を取り戻してくれる本。
限りある時間だからこそ、今を丁寧に生きることが最大の投資になると感じた。
今日の1日を、将来のためではなく“自分のため”に使ってみる。
それだけで、人生はもう少し豊かになる。


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