FIRE後に感じた変化の中で、一番大きかったのは「人と比べなくなったこと」でした。
会社員時代は、知らず知らずのうちに他人の年収、生活レベル、持ち物、働き方と自分を比べていたように思います。
でも、生活の中心が“仕事”から“暮らし”に変わると、その比較の軸自体が消えていったのです。
仕事中心の世界では、比べることが前提だった
以前の自分は、同僚の昇進や友人の新車、SNSで流れてくる旅行写真などを見て、どこか心がざわついていました。
「自分も頑張らなきゃ」「置いていかれたくない」──そんな焦りをエネルギーにしていた気がします。
でもよく考えると、それは“自分の幸せ”ではなく、“他人の物差し”の上で生きていたということ。
その物差しを手放したことで、ようやく呼吸が深くなった気がしました。
FIRE後に見えた「比べようがない世界」
今の生活では、そもそも他人と同じように比べる対象が存在しません。
平日の昼に庭の草むしりをしている人、朝から畑で野菜を育てる人、昼寝をしてから読書を始める人──それぞれの時間軸で生きています。
だからこそ気づいたのは、「比較」そのものが、同じ枠組みの中にいないと成立しないということ。
自分の軸が“働く時間”から“生きる時間”に変わった瞬間、比較の構造は崩れ落ちました。
「自由」を感じるとき、人は他人をうらやましく思わない
大きな買い物をしている人や、派手な暮らしをしている人を見ても、今は「その分、時間を手放しているんだな」と自然に思えます。
それを“羨ましい”ではなく、“自分とは違う選択”として受け止められるようになりました。
もちろん、時折「自分だけ違う道を歩いているのでは」と不安になることもあります。
でも、その瞬間に思い出すのは、「自分で生き方を選べる自由」があるということ。
それが、今の自分の最大の資産だと感じています。
比べないことで得られた“静かな満足”
人は同じ職場や環境にいると、つい「同じ土台の上で生きている」と錯覚します。
でも、実際は誰一人として同じ条件ではなく、求めている幸せの形も違う。
その事実をFIRE後に実感したことで、心の中のノイズが一気に減りました。
比べないことで失うものもあるかもしれません。
でも、得られるのは「静かな満足」と「穏やかな心の余裕」。
他人の評価ではなく、自分の納得感で日々を過ごせるようになったことが、何よりの豊かさだと思います。
おわりに|承認よりも実感を選ぶ生き方
FIREは単なる経済的な自由ではなく、心の自由を取り戻すプロセスでもある。
その中で気づいたのは、幸せは「誰かに認められること」ではなく、「自分の中で感じ取ること」だということです。
これからも、他人と比べない“静かな生き方”をテーマに発信していきます。
次回はこの続きとして、「焦らなくていい練習」──“行動しない勇気”について書く予定です。

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