FIRE後は「どう稼ぐか」より「どう使うか」で満足度が大きく変わる。そこで今季は、**毎月3,000円だけ“喜び専用”に積み立てる**ことにした。きっかけは、所属しているスポーツチームの飲み会。来年のオフに「みんなで小旅行に行こう!」と盛り上がり、**月3,000円ずつ積み立てて原資にしよう**という流れになった。
この方式は驚くほど続けやすい。理由は3つ。
1. **一人で貯めるわけではない**
同じ目標に向かう仲間がいると“積み立て忘れ”が減る。練習のたびに「今月も入れた?」と声をかけ合うだけで継続率が上がる。
2. **使い道が“思い出づくり”で明確**
物ではなく**共同の体験**に使うと、満足と余韻が長持ちする。旅行計画を共有するだけで日常のモチベが上がる。
3. **家族の理解を事前に取りやすい**
「**1年前から月3,000円ずつ**。用途は年1のチーム旅」と先に宣言しておけば、家計への影響も読みやすく納得してもらいやすい。
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## 仕組み:喜びリスト → 封筒方式 → 振り返り3問
### ① “喜びリスト”を先に作る
– **体験**:年1チーム旅、家族のミニ遠足、
– **小さな贅沢**:焙煎豆、温泉の外気浴、文房具
– **投資系の喜び**:写真プリント、子どもの体験費、学びの受講料
> “買って終わり”になりがちなものは外し、**余韻が続くもの**だけを残すのがポイント。
### ② 封筒(口座)方式で“前取り”
– 生活費・投資とは**別口座**を用意し、名前を**「喜び封筒」**にする。
– 毎月1日に**自動で3,000円**移す。現金派なら封筒でもOK。
– チーム旅の分は**「チーム旅」サブ封筒**へ。**用途ごとに小分け**すると管理しやすい。
### ③ 使ったら“振り返り3問”
使った当日〜翌日に3行でOK。
1. **満足**:0–10で何点?
2. **余韻**:1週間後も話題になる/写真を見返す/行動が変わる、のいずれか○?
3. **再現性**:また同条件でやりたい?やるなら何を調整?
> 点数が**7点未満**なら、翌月はリストから一度外す。**9点以上**は“定番化”して、積立の優先度を上げる。
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## 実装例:我が家とチームの場合
– **月3,000円×12か月=36,000円**。これを**チーム旅**にフル投入。
– 喜びリストは**夫婦で共有**し、写真アルバムに“喜び”タグを付けて**余韻を見える化**。
旅行代をまるっと賄うほどではないけれど、**「基礎資金がある」**だけで計画のスピードとワクワクが段違い。しかも、月3,000円なら**生活に食い込まず、続けるコストが低い**。
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## 測定:費用対効果を数字で見る
– **購入あたり満足スコア**(0–10)
– **余韻フラグ**(1週間後も話題/行動の変化/写真閲覧)いずれか○で1点
– **継続率**(月の積立達成/使い道の定番化)
**例:チームの下見サウナデー**
– 満足 9、余韻 2(写真&行動変化)、再現性 ○ → **総合11/12点**
→ 来年の本番旅に**確定採用**、喜び封筒の優先枠へ。
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## よくあるつまずきと対処
– **つい生活費に回してしまう**
→ 口座分離+自動振替。アプリで**別アイコン**にして混ざらないように。
– **直前で気持ちが萎える**
→ 計画に**“誰と”**を必ず入れる。人が入ると実行率が跳ね上がる。
– **モノに流れがち**
→ 「余韻1点ルール」。**一週間後に会話か行動が残らない買い物は次回候補から外す**。
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## まとめ:稼ぐ理由を“喜び”で設計する
FIREは節約と相性がいいけれど、**喜びの予算がゼロ**だと、生活はすぐ“作業”になる。**月3,000円**は、小さくて強い再点火装置。
チーム旅の約束がある今、稼ぐ理由が**数字から「顔のある予定」**に変わった。来季のオフ、みんなで笑って使い切るために、今月も3,000円を前取りしておく。


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